有給休暇の理由！子供や家庭の事情だと？遊びや旅行でも拒否は違法？

ゴールデンウィークも終わりになると、
次の休暇が気になる方も多いでしょう。

休暇を伸ばすために有給休暇を使ったり、
たまにはリフレッシュしたいという理由で、
会社に有給休暇を申請したい方もおられると思います。

しかし、有給休暇について調べていると、
子供や家庭の事情では使いづらい、
遊びという理由を書いても通るのか、
そもそも会社側がそれらの理由を拒否すると違法になるのか
などについてお悩みの方が多く見受けられます。

今回は、有給休暇を取得する理由として、
上記の内容が認められるのか、
またそれを拒否した場合は、
即労働基準法に違反するのかを検討します。

有給休暇の理由はどうする！？子供や家庭の事情なら大丈夫？

有給休暇とは、雇入れの日から
６か月間を過ぎた従業員で、
算定期間の８割以上を出勤した者に
与えられるものです。

これは労働基準法第39条に記載されているのもので、
一定条件を満たせば、
パートタイムの人でも申請できます。

ここで気になるのが、有給休暇の理由です。
「子どもが病気になった」や
「法事でどうしても休まなくてはいけない」など
家庭の事情なら、有給休暇を使ってもいいのでしょうか？

実は、有給休暇について、
法律上は特に定めがなく、
何を理由としても構いません。

ですので、子供や家庭の事情であっても構いません。

有給休暇を遊びや旅行目的で申請してもいいの？

有給休暇は、法律上は休む権利です。
特に急な病気や、冠婚葬祭でなければ、
使用できないというものではなく、
本来はリフレッシュを目的として使うべきなのです。

ですから、当然理由を報告する義務もありません。
もし、あなたが友人や恋人、家族と遊びに行ったり、
旅行に行くつもりで有給を使っても、
法律上は何の咎めも受けません。

会社によっては、有給を使う理由を、
事細かく説明しろというところもあるようですが、
その時点で限りなく違法に近いです。

もし、有給の理由を「私用」としか言わなかったために、
あなたの人事評価が下がるようなことがあれば、
それは労働基準方に違反しますので、
即労働基準監督署に通報して構いません。

遊びや旅行目的の有給休暇申請を却下したら、即労働基準法違反なのか？

かといって、有給休暇の申請が、
同じ時期にたくさん来てしまった場合、
雇っている側としては大変になります。

その場合は、「時季変更権」というものを使い、
有給を使ってもらう時季をずらしてもらうよう交渉します。

ですが、これは単に、
「うちは忙しい店だから」や、
「人員が不足しているから」では通りません。

理由としては、「その人にしかできない重要な業務がある」
あまりにも人が足りず、繁忙期であるなどの理由が必要です。

労働者が休みたいと申請した時期に、
休めるように配慮することも判例で触れられています。
（弘前電報電話局事件・最二小判昭和62年7月10日）

つまりポイントとしては

ということです。

お互い気持ちよく有給休暇を取得できるような配慮も社会人のマナー

法的には、労働者が休みたい時に休めるのが、有給休暇です。

ですが、社会人として、皆が気持ちよく
有給休暇を取得できるようにするためには、
特にサービス業などシフト制の仕事の方は、
仲間と相談しあって、皆で
いつ誰が休むかを把握しておくと良いでしょう。

また、自分が部下を抱える立場になった時も、
部下に有給休暇の使い道を
根掘り葉掘り聞くのではなく、
リフレッシュして出社してもらえるよう、
気持ち良い送り出しができるとスマートです。

ぜひ、今後の有給休暇の取得について、お役立てください！